飼育の条件
初めて海水魚・サンゴの飼育に挑戦する場合、どうしても機材に対して投資できる金額というのは限られてしまいます。
しかし、淡水魚と違い、広大な海の中で生息している海水魚やサンゴ類にとって、清浄な海水で飼育されることが望ましく、また病気やサンゴの萎縮を防ぐための予防策となります。
そのため、最低限の機材としては、60センチサイズの小型水槽(規格水槽)を用い、ろ過をするフィルタには外部ろ過式、それに温度を一定に保つヒーターや冷却装置(クーラー、もしくは送風式)をつかうなどの工夫が必要です。
また、小型水槽では病気に比較的強い小型海水魚を数匹(2-3匹)程度で飼育し、毎週一定量の海水を交換(換水)することが望ましいと言えます。
サンゴに関しては、自然界でも淀みのある海で生息している個体や、浅瀬で環境の劣悪なところに生息しているサンゴを選ぶとよいでしょう。このような環境に生息しているサンゴであっても、息を飲むような美しさのサンゴはたくさん存在します。
おすすめの機材
水槽
幅60センチ、奥行き30センチ、高さ36センチの水槽がいわゆる60センチの規格水槽と呼ばれています。このクラスで、海水がおよそ50リッター強入りますので、他のサイズの水槽を選ぶ場合でも、50リッターを最低基準とするのがよいでしょう。
フィルター
海水をろ過するフィルターには、外掛け式、外部ろ過、上部式フィルターなどありますが、コーラルタウンでおすすめするのは外部式フィルターです。
フィルターにはどの方式であってもろ材が入っており、それに海水を浄化する(正確には有毒なアンモニウムイオンNH4+をより安全な硝酸塩NO2にする)ためのバクテリアを付着させますが、外部ろ過方式がバクテリアを付着させるために使われる有効面積が一番広いからです。
外部ろ過方式は外掛け式と比較するとメンテナンス性に欠ける点がありますが、その手間を惜しまないことが生体を調子よく飼育できるポイントとなります。
照明
つい数年前までは蛍光灯方式が主流でしたが、現在はより明るく、寿命が長く、消費電力も少ないLED方式に置きかわりつつあるので、LED方式を選ぶのがよいでしょう。
購入する際に注意すべき点として、LED照明には水草・淡水用(白色や赤色LEDがメイン)のLED照明もありますので、海水用(白色に青色LEDがやや多めに付いているもの)を選ぶことです。海水用を選ぶことによって、魚やサンゴの色が映えますし、調子も上がります。
ヒーター
魚単体であれば比較的低温でも生息できる種は多いのですが、サンゴも飼育するのであれば、本来の生息地の水温を考え、24-25度程度をキープできるヒーターを準備しましょう。
冷却装置
特にサンゴの飼育においては高水温は禁物です。熱帯に生息するサンゴであっても、その地域の海水温は年中通しておよそ24-25度と安定しています。
したがって、夏季は最高でも27度を超えないようにクーラー、もしくはファン方式の冷却装置を準備しましょう。
試薬
海水の状態は、目で見ただけではわかりません。
飼育に慣れてくるとサンゴや魚の調子から海水の状態をある程度推測できるようになりますが、やはり客観的に海水の状態を調べられる試薬があると便利です。
コーラルタウンでお勧めしているのは、RedSeaのマリンケアマルチテストキットです。このキットでアンモニア、亜硝酸塩、硝酸塩、pH、KHの値を測定することが可能です。
水質が安定するまではできれば毎日、少なくとも週2-3回は測定し、アンモニア、亜硝酸塩の値が0で落ち着いてからは週1回の測定を心がけるとよいでしょう。
おすすめの海水魚
おすすめのサンゴ類
このレベルで飼育可能なサンゴの一例です。
詳しくはスタッフにご相談ください。